プログラミングをはじめる準備 -その2-
ターミナルやPowerShellを使う
ターミナルやPowerShellはコンピューターとやり取りをするアプリです。
一般名称はコンソール、ターミナル、シェルやコマンドラインなどいろいろあります。どれが正解なのか調べたもののわかりませんでした。
Macにはターミナル、WindowsにはPowerShellとコマンドプロンプトという名のアプリが入っています。これらのアプリでプログラミング言語で書いたコードの結果を表示したり、ソフトウェアのインストールをします。
このブログではターミナルとPowerShellを扱います。
ターミナル/PowerShellを立ち上げる
macOS 10の場合
macOS 10の場合はターミナルを使います。
アプリの場所はFinderで探せます。
Finder > アプリケーション > ユーティリティ > ターミナル.app
もしくは、Spotlight検索を使ってterminalやターミナルで検索すれば見つかります。
見つけたらアプリ名をクリックすれば立ち上がります。
Windows10の場合
Windows10にはPowerShellとコマンドプロンプトが入っていますが、このブログではPowerShellを使います。
デスクトップ画面左下のスタートボタンを右クリックすると見つかります。
Windows PowerShell
Windows PowerShell(管理者)
と同じものが2つありますが普段は(管理者)が付いていない方を使います。クリックすれば立ち上がります。
初期画面
ターミナル、PowerShellともに操作用のアイコンはありません。コマンドを入力してコンピューターに指示を出します。
初期画面は次のようになっています。
ターミナルの場合
Last login: Thu Mar 8 15:36:34 on ttys000 usernamenoiMac:~ username$
PowerShellの場合
PowerShell Windows PowerShell Copyright (C) Microsoft Corporation. All rights reserved. PS C:¥Users¥username>
各々次のように$
や>
が出ているときが待機状態です。
usernamenoiMac:~ username$
PS C:¥Users¥username>
文字化け防止の設定(Windows10)
コード ページの設定
PowerShell利用者だけ最初に文字化け防止の確認、設定が必要です。ターミナル利用者はこの作業は不要です。
まず、
>記号の後に半角英字でchcp
と入力したら、Enterキーを押して実行します。
PS C:¥Users¥username> chcp
実行してその結果が現在のコード ページ: 932
と返ってくればひとまずそのままで。
もし違う番号が返ってきたら次のようにして932に変更します。
> chcp 932
(chcpと932の間には半角スペースが入ります)
実行したらさきほどと同じように、変更ができたか確認します。
> chcp
今度は932に変わっているはずです。
フォントの変更
次に、カーソルをPowerShell画面上部にあるツールバーに持っていきます。
そこで右クリックします。
メニューが開いたらプロパティをクリック。
ダイアログボックスが開いたら、フォントタブを選択。
フォントにMSゴシックを選択してOKを押します。
フォントの変更が終わったらPowerShellを終了してwindowsを再起動します。
PowerShellを終了するにはexit
コマンドを使います。
次のように入力したらEnterキーを押して実行します。
> exit
PowerShellが終了したらWindowsを再起動します。
以上で設定終了です。
コマンドを入力する
Pathを確認する
コマンドは$記号や>記号の後ろに打ち込みます。特別な場合をのぞいて半角英数字を使います。スペース(空白)も半角です。
ではまず$記号の後(PowerShellの場合は>記号の後、以降同様に読み替えてください)にpwd
コマンドを入力します。
そしてreturnキー(WindowsはEnterキー)を押して実行します。
$ pwd
すると、
ターミナルの場合
/Users/username
PowerShellの場合
Path ---- C:¥Users¥username
と返ってきます。
この表示はターミナルが認識している場所を表しています。意味はあとでわかってきます。
ディレクトリの中身を調べる
次にls
(半角英小文字エルエス)コマンドを実行します。
$ ls
ズラッと名前が表示されたと思います。それらの名前はターミナルが認識している場所の中にあるファイル名やディレクトリ名です。
ディレクトリとはフォルダーのことです。場所と言っていたのもディレクトリのことです。以後呼び方をディレクトリで統一します。
ディレクトリを移動する
今度はディレクトリを移動します。移動にはcd
コマンドを使います。
$ cd desktop
(cdとdesktopの間に半角スペースを入れます)
実行すると待機表示が次のように変わります。
ターミナル
usernamenoiMac:desktop username$
PS C:¥Users¥username¥desktop>
これでデスクトップ画面に移動しました。
そのままls
コマンドを実行します。
するとデスクトップにあるファイルやディレクトリの名前が表示されるはずです。
再度pwd
コマンドを実行します。
$ pwd
ターミナルの場合
/Users/username/desktop
PowerShellの場合
PS C:¥Users¥username¥desktop>
と表示されるはずです。
ディレクトリを/(スラッシュ)や¥マークでつなげた情報をパス(Path)と言います。ディレクトリの階層を表しています。
ディレクトリをつくる
次はデスクトップ画面にRubyプログラミング練習用のディレクトリをつくります。
まずpwd
コマンドで現在desktopにいるか確認します。
もしちがうディレクトリにいたら、cd
とだけ打ち込んで下さい。すると、アプリを立ち上げたときと同じディレクトリに戻ります。ここをHomeディレクトリと言います。
(PowerShellはcd
だけではHomeに戻れません。cd ..
で1つずつディレクトリの階層を戻ってください。2018/3/15追記)
Homeディレクトリに戻ったら、そこからデスクトップに移動します。
$ cd desktop
では、ディレクトリをつくります。
ディレクトリをつくるにはmkdir
コマンドを使います。たぶんmake directoryの略だと思います。
mkdir [ディレクトリ名]
のように使います。今回はruby_lessonというディレクトリ名にします。
$ mkdir ruby_lesson
これでデスクトップ画面にruby_lessonディレクトリができます。
今つくったディレクトリの中に移動します。
$ cd ruby_lesson
移動したら中に何があるか確認します。
$ ls
まだ空ですね。
ディレクトリの名前を変更する
ディレクトリの名前を変更したい場合はmv
コマンドを使います。
つかい方は、mv [元の名前] [変更後の名前]
です。
実際にやってみます。
まず、名前を変えたいディレクトリより一つ上の階層に行きます。
$ cd ..
(cd、スペース、ピリオドをつづけて2つ)
これで一つ上に来ました。..
は1つ上に戻る、です。
移動したらねんのためls
コマンドでruby_lessonがあるか確認します。
ruby_lessonがあったら名前を変更します。
$ mv ruby_lesson RubyLesson
これで名前がruby_lesson
からRubyLesson
に変わったはずです。
あとは自分の好きな名前に変えてみてください。
mvコマンドはファイルやディレクトリの場所を移動させるのにも使えます。
ターミナル/PowerShellを閉じる
最後にアプリの閉じ方です。
exit
と打ち込みます。
$ exit
ターミナルの場合、
logout Saving session... ...copying shared history... ...saving history...truncating history files... ...completed. [プロセスが完了しました]
と表示されます。
そうしたら画面左上の赤い丸をクリックして画面を閉じます。そのあとメニューバーから、
ターミナル > ターミナルを終了
で終了です。
PowerShellはexitを打ち込むといきなり閉じます。
検索すればコマンドの種類や使い方は見つかります。
ターミナルやPowerShellの背景色は変えられます。いろいろ試すと楽しいと思います。
以上がターミナルとPowerShellの大まかな操作方法でした。
次回はRubyをインストールします。
今回の環境
macOS 10.13.3
Windows10